5 十全にわかる興奮
  [初出] 2004.01.28  [最終更新]  [平均面白度] 4.38  [投票数] 8  [コメント数] 3
まだ最初の月が終わっていないにもかかわらず、2004年イシダ式超絶スイセン本ベスト10入り当確が2冊も出た。

まずは一冊目。「虚数の情緒−中学生からの全方位独学法」吉田 武著 東海大学出版会、4,300円。→Amazonで

虚数の情緒


今更かよ、とおっしゃる向きもあるかもしれない(本書は2000年3月刊、ナントカ賞も受賞している)。でもぼくが読んだのが最近なんだから、しかたない。

副題に「中学生からの」なんて惹句があるが、中学生だとか高校生には勧めない。これは18禁だと思う。で、18歳以上の読者は第2部から読み始めるほうがいいとも思う。1部はそれ以降を読んでから読み返したほうがいい。でないと、評価を誤ると思う。

4,300円は高いとハナから敬遠する方のためにひとことカマしておくと、これは1001ページある。ページ当たり単価は非常に安い。満足or役立ち/ページの指数ではもっと安い。

この本のアマゾンでのカスタマーレビューを見ても、毀誉褒貶賛否こもごもである。賛成意見も反対意見(のほうがわかるのではあるが)もよくわかるし共感もできる。毀誉褒貶の激しい本は、ただ、それだけの理由でだけでも読む意味はあるのだ。

要するに、この本は高校で習う数学の範囲をフルカバレッジしているというところにネウチがある。ぼくを含め、たいていの大人は数学の時間で教えられたことは全部忘れているし、およびに厭悪感を抱いてもいるわけだけれど、なんだ、こんなシンプルなことだったんだ、ということがひしひしわかるだけでも4,300円の意味が出てくる。なにしろ、論の運びの過程で、ジャンプがひとつもない。日本語の論理が追える能力があるなら(おっさん、うっとうしいぞとかとツッコミをいれながら)内容が十全に理解できるように作られているのだ。これは、スゴイことですよ。数学の素養なんて、ハナクソほども必要なしに読めてしまうし、理解できてしまう。
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いただいたコメント

Hote さんによるコメント
私も買います![2004.02.20  #1]
おもしろいですよ(いしだ)


ichiro さんによるコメント
図書館にあったので、借りてみました。
私は駄目でした。
すでに知っていることをねちねち説明されて耐えられません。
なにより初出「のみ」のルビというまやかしが許せません。[2004.04.16  #30]

tad さんによるコメント
迫力に圧倒されました.
私のHPでもコメントしています.

http://www.h6.dion.ne.jp/~hsbook_a/shoseki.html#kyosuu[2005.05.11  #176]

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