3 ハンバーガーレート
  [初出] 03.01.21  [最終更新]  [平均面白度] 3.67  [投票数] 9  [コメント数] 0
BigMac Indexという考え方がある。英エコノミスト誌が提唱した考え方だ。たとえばある国でマクドナルドのビッグマックが254ホゲホゲだとする。アメリカでの価格は2ドル54セントだ。この両者を比較すると100対1になる。1ドルが100ホゲホゲだ。通貨のレートがたとえば1ドル200ホゲホゲだとすると、購買力は(少なくともハンバーガーショップでは)、通貨レートより大きいと考える。つまり通貨市場でのホゲホゲ評価は安すぎるとみなすわけだ。実質経済より安く評価されているだろうと考える。もちろん、その判断を通貨取引の中に取り込む。つまりホゲホゲ買いに走る。

もちろん、この考え方に対する批判はいろいろある。一私企業の一商品をもってその通貨の購買力を云々するのは適切でないかもしれない。

しかしそんなこと言ってたら、市場での評価なんてのもイイカゲンなものだ。思惑やらなんやらで大きく変動する。BigMac Indexはあながちバカにしたものではないと思う。

ただ、日本の場合、マクドナルドは現在「戦争状態」にある。いわば戦時価格である。そのため冷静な比較はできないのかもしれない。現在のビッグマックの価格は250円。

いっぽうアメリカの価格は2ドル54セント。つまり、ハンバーガーレートでは1ドルは98円43銭ということになる。いっぽう本日のドルレートは119円60銭と毎日新聞のサイトに出ていたから、ビッグマックインデックスの考え方で言えば、市場の評価は円が安すぎるということになる。

ビッグマックだけで比較するのはどうか。では他の国際商品で比べてみる。

アップルのiMac(CD-RWモデル)の場合、アメリカでの価格は1199ドル。日本での価格は14万9800円だ。こいつでは1ドル124円94銭の換算になる。

スウォッチのスキンクロノグラフ ディープブレスという商品だと、アメリカでの価格が120ドル、日本の正規代理店では16000円。つまりこれだと1ドル133円67銭。

カシオの電子ドラムLD-80はアメリカで199.99ドル、日本で35000円。これは1ドル175円4銭。なんじゃこれ、ダンピング疑惑か?

ともあれ、各企業の考え方なんかも入ってくるのだけれど、製品により「レート」はずいぶん異なる。

国際商品でなくても、各国でいろんなものの価格は異なる。コーヒースタンドでのコーヒーはアメリカでは60セントというのが通り相場だけど、日本はドトールでも150円だっけ? 映画のロードショーは5ドル。

だから「コーヒー一杯で2ドル(日本円にして240円)だぜ」という翻訳文は、原文のニュアンスを正しく伝ええない。

翻訳物、もしくは日本のものでも昔のものを読む場合には、その背景になる「価格の感覚」を掴んでいるか掴んでいないかで、雰囲気の読解がずいぶん変わってくる。

付記
いろんな国でのコーヒー、サンドイッチなどの通り値の一覧は英語コムのPrice Comaprisonにある。

BigMac Indexは通貨換算サービスのOANDA.comの中で見ることができる。
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