5 トウガラシは防衛的に辛くなる
  [初出] 01.06.16  [最終更新]  [平均面白度] 4.33  [投票数] 3  [コメント数] 0
私的なことながら「トウガラシの文化誌」を読み進めて嬉しい箇所を発見した。“自分の新発見”がこの本で追認されたのだ。

と、唐突に書きだしたって、何のことかわからない。

家庭菜園と言えば大げさだな。せいぜい数株のことなんだから。家庭菜鉢とか家庭菜プランターって程度だが、これを十年来続けている。あれもこれも作るわけにいかないので、今年は何にしようか、というのが楽しみのひとつ(この経験に関することでは書きたいことも何点かあるので、いつか、別項を立てよう)。

この経験の中から、ぼくはふたつのセオリーを“発見”した。

ひとつめは、害虫というのは、弱い植物に付く、ということ。シシトウならシシトウでいいけど、2株育てているとしよう。1株は元気でピンピンしているのだけど、もう一株はなぜか成長が悪く、心なしか元気がないとする。

するとね。その弱いほうのシシトウにアリマキ(アブラムシ)がびっしりつくのだ。ほんの30cmも離れてないのに、元気な方にはほとんどつかない。

そういうことが何度もあった。順序は逆じゃない。逆だったら、虫がついた→植物が弱るなんだから当然のことだけど。そこから、「弱い植物に害虫はつく」というセオリーを発見したわけ。

もうひとつは、そのシシトウ。虫がついたりすると、収穫したシシトウは非常に辛くなる。虫がついていないほうは平気で食べられるのだけど、アリマキがびっしりなんて経験を経たシシトウは、非常に辛い。

そこからふたつめのセオリー。“シシトウはいじめられると(防衛的に)辛くなる”。

このふたつのセオリーを取材であった篤農家に質問してみたら、「そうですかねえ」。温厚な方なので、否定はされなかったけど、ソンナコトハナイナ、と思ってらっしゃる様子が感じられた。正直、がっかりしました。ぼくの始めての「農学上の発見」は崩れ去ったのね。

ところが、「トウガラシの文化誌」には、ニューメキシコのトウガラシ生産農家のコトバとして
リトル氏によれば、トウガラシは「ストレス」にさらされると辛味を増す性質があるのだそうだ。どうやらそのビッグ・ジムもストレスのある株から収穫されたものらしかった。植物にストレスをあたえるもののひとつに、葉を食べる捕食者がある。トウガラシは捕食者に抵抗して果実を食べられないように、果実を辛くする仕組みをもっているのだ。
とある。

ほうらみてみい。

セオリーその1は別だが、2の方は、ここに有力な傍証を得たことになる。その理由もぼくが考えた推測と同じだ。なんか非常に嬉しかった。
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