16 女の紙幣
  [初出] 2003.05.08  [最終更新]  [平均面白度] 3.11  [投票数] 9  [コメント数] 3
お札の肖像を変えるということが決まったと同時に「今度は女性をかならず入れる」という方針が立てられていたことは、想像するにやぶさかではない。お札の肖像として誰がふさわしいかという選択の中から樋口一葉の名前が浮上したのではなく、女の中でダレが、と思って探したら彼女にたどりついた、というところだろう。

しかし、どう考えてもこの人選はまずいよなあ。

5000円札を取りだすたびに、彼女の貧しさが思い起こされて物悲しい気分になっちゃうんじゃないかな。何といってもお金なんだから、もうちょっと景気のいい人でないとなあ。

ぼくのまわりでも、当時同じような感想を口にする人は少なくなかった。じゃあ、だったらダレがいい?

女性に限定して5,000円札の肖像にふさわしい人はだれか。

これ、考え始めるとなかなか難しいんですよ。

友人のひとり(女性)は言下に「市川房枝」と言い放った。おお、これはなかなかいいかもね。肖像としての「品」もありそうだ。しかし、あまりに近い人だし、彼女だと自民党の先生方は猛反対するでしょう。ブンカジン路線というのにも抵触するし。

樋口一葉程度の有名さという点では与謝野晶子が上げられるかもしれない。しかしこっちは近隣諸国はダイジョウブでも、国内からぶーぶーいう人たちが輩出しそうだ。「君死にたもうことなかれ」のこともあるけど、もっと問題になりそうなのは「略奪愛」だな。保守派の議員さんからすれば面白くないでしょう。

卑弥呼はとんでもなく昔過ぎるし、北条政子や日野富子を持ち出すのもなんでしょ。彼女達はブンカジン路線にも反するし、亭主を尻に敷いているという点でまたもやセンセイ方の承諾を取りづらかろう。日野富子は蓄財の才能があったようなので、お金の図柄としてはいいと思うけど。

紫式部、清少納言も昔過ぎる。だいたい写真がないのはもちろん、元になる肖像画もない。どんな顔に描いても異論百出でありましょう。

美空ひばりなんてのもいいかも。しかし新しすぎる(まだ関係者一同が現存しているのはまずかろう)上に、彼女が在日朝鮮人だということも問題になるだろう。ぼくは「アジアの基軸通貨」化をもくろむなら、かえっていい人選になると思うけど。

平塚らいてうなんかはどうか。これも保守系の議員さんとかが反対するだろうな。

という具合に考えていくと、樋口一葉なんてのは無難な線なのかもしれない。

それとも、これぞ、という人選がおありだろうか?
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いただいたコメント

bbb さんによるコメント
 あの、紫式部って……すでに2000年発行の現行紙幣の肖像でございますが…。[2005.06.03  #182]

ダブルエンダー さんによるコメント
「紙幣は語る」という本で世界各国のお札に登場する女性についていろいろ書いてました。なかなか楽しい一冊でしたよ。[2005.06.12  #186]

千代の様な嫁さんが欲しい女 さんによるコメント
私は山内一豊の妻、千代が良いかと‥。
千代紙でも有名ですし、内助の功という日本女性の奥ゆかしさもありますしね。

まぁ丁度今、大河ドラマになってますしね。[2006.01.11  #256]

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