1 断トツ
  [初出] 03.01.06  [最終更新]  [平均面白度] 4.52  [投票数] 27  [コメント数] 1
先日の記事の中で「ダントツ」という言葉を使った。「だんとつ」と入力して変換すると「断トツ」という表記が出た。ふーん、こういう表記なのか。少しだけだけれど、違和感があった。ちゃんと考えてきたわけじゃないけど、何となく「断突」というような表記をするものと思っていたフシがある。

「断トツ」と変換されたとたんに、なるほど、断然トップの略なのね、と気がついた。辞書を引いてみると「〔「断然トップ」の略〕二位以下を圧倒的に引き離してトップの座にあることを俗にいう語。」(大辞林)。やっぱり。

この「新発見」に興奮して、ツマに「断トツって断然トップの略だと知ってたか」というと「そうじゃないの? それ以外考えられないでしょ」と軽くイナされてしまった。どうも世間では常識であるらしい。

断然トップなんて言い方は江戸時代には絶対しないはずだから、この語の成立は明治以降であることは疑いがない。そこで「日本国語大辞典」を引く。この辞書には初出(に近い)用例が出ていることが多い。

載っていた用例は「スタートからダントツ(断然トップ)で出たが」(石原慎太郎 1963 『死のヨットレース脱出記」)という文だった。カッコ書きで断然トップと入っているところを見ると、当時はダントツだけでは通じないと(少なくとも編集者が)考えていた証拠である。だったら成立はやはりこの頃か。もしかしたら知事殿の造語か。そしたら使うのやめようかしら。もともと好きな言葉じゃないしな。
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いただいたコメント

jenny Nazak さんによるコメント
Americaに住んでいるアメリカ人和英翻訳者としては、この記事があって助かりました。今取り組んでいる和文原稿のなかで「断トツ」という単語が出てくると、こちらもフーンとかんがえましたが、Google Japanで検索してこの記事が見つかって謎が解決!どうもありがとうございました。[2006.10.06  #382]

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