5 産直米の経緯
  [初出] 2003.05.25  [最終更新]  [平均面白度] 4.5  [投票数] 2  [コメント数] 0
単に歳とってきただけなのかもしれないが、数年前から徐々に米飯中心の食生活に変わってきた。そのきっかけになったのは、ある生産農家を取材したことだった。

雑誌記事の取材で無農薬有機栽培でコメ作りをしている生産者を数件取材したのだが、じっくりあれこれ話していると彼らの多くは「無農薬有機栽培という道を選んだのは差別化のためである」と異口同音に語った。

どこもけっこう大規模に稲作を行っている。日本の農家は兼業農家が多く、生産者の団体である農協も多数派である兼業農家の意向にシフトした形で運営される。大規模専業農家とは利益の対立が生じる。そこで農協からの自立を考えるようになる。直売である。

しかし直売のためには、なんらかのセールスポイントがなければならない。そのひとつが「無農薬有機栽培」であるというわけだ。

この論理は非常によくわかる。その上、共感もできる。

取材先の一軒にはとくによくしていただき、その上お土産にコメを5キロもらった。そのコメが非常にうまかった。以来、ウチの消費するコメの一部はここから購入している。毎月一定量送ってもらっているのだ。それで足りない分は近所で買う。

ホントは全量をそこから買いたいと思うこともあるのだが、ウチの仕事や生活の仕方では、どうしてもコメの消費量にばらつきが生じる。本当に忙しい時期には、食い物のことなど構っちゃいられないような日が続くこともある。

ともあれ、毎月定期的にコメが送られてくるようになったことが、ウチの米飯回帰のきっかけになった。もちろん無農薬有機栽培米なのだが、それはぼくにとってはいわばタマタマであって、別にそうじゃなきゃイヤだと思っているわけではない。もちろん安全などを考えると「よりよい」ことはではあると思ってはいるのだが。

考えてみると、米ほど生産者直売に適している食品は少ない。米は比較的日もちがするし、ひと月の消費量も荷物として発送するにふさわしいだけの量がある。野菜や果物では、そうもいかない。それらの産直宅配システムもあるが、それはどちらかというと「ぜいたく」な行為であるように感じられてならない。いわゆる「取り寄せ」。ぼくなんぞは、そういうやり方に少々違和感を感じなくもない。

米は違う。送料の比率もそう大きくはないので、同等のものを近くの小売店で買うのと、値段も変わらないし、過度なぜいたくをしているという感じもない。
《→このページの先頭へ》

この記事は面白かったですか?

お読みになっての印象を5段階評価のボタンを選び「投票」ボタンをクリックしてください。

つまらなかった           おもしろかった  

 

≪この記事に対していただいた「投票」2件、「平均面白度」4.5≫

いただいたコメント

コメントを書く

  
メールアドレスはWeb上では公開されません