9 ロッキングチェア
  [初出] 2003.06.18  [最終更新]  [平均面白度] 2.71  [投票数] 7  [コメント数] 0
改装後の深夜ラボはさすがに快適だ。現在までのところ、以前に比べると格段に整頓された状態をキープしていることも、この快適さに寄与していると思う。いつまでつづくかわからないが。

フローリングにかえたことから、今まで死蔵していた古いロッキングチェアをこの部屋に動かしてきた。これがなかなかいいのだ。仕事に飽いた時や雑誌を見る時、ちょっと考え事をする時などに、この椅子に座って、ゆらゆら揺する。

友人たちにも好評で、Y氏は来るたびにこの椅子に陣取ってビールに酔っぱらっては、この椅子はいい。譲ってくれ、幾らだ、と毎回同じことを聞く。どうせ翌日には覚えていないことだろうが。

ところで、ウチには二匹の猫がいる。茶トラと黒猫。どっちもユニークな性格であるのだが、黒猫は「マイブーム」に執着する傾向が強い。居場所を決めると、ずっとその場所を死守する。最近は老いてきて、その定位置にいる時間がずいぶん長くなった。しかし、その定位置にネウチのあるのはたかだか二ヶ月ほどで、ブームの時期が過ぎると、そこは見向きもされなくなる。他の場所が新しい定位置になるのだ。

数週間前から、彼女の定位置がこのロッキングチェアになった。四六時中、ロッキングチェアに丸くなって寝ている。ウチは人2猫2で構成されているが、たがいの定位置を尊重するというのが暗黙のキホンルールになっている。「家長」だからといって他の構成員の定位置を侵害するのは許されていない。

つまり、ぼくは黒猫にロッキングチェアの使用権を奪われてしまったのだ。
ロッキングチェアの猫

多量のファックスが送られたものを持って、どれどれ本腰いれて読まなければと深夜ラボに戻ってくる。ちらっと見ると、やはりロッキングチェアの上には黒猫が気持ちよさそうにタドンになっている。おっぱらって占拠するのは、やはりためらわれる。仕方なくデスクのノートパソコンを片づけて、そこで読まなければならない。

こういうことが軽いストレスになっていることにさっき気がついた。

そのうち限界を超え、ぼくは黒猫と決定的な椅子取りバトルを繰り広げてしまうかもしれない。その前に黒猫のマイブームがうつろうのを、切に期待している。
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