5 日本測地系と世界測地系
  [初出] 03.01.05  [最終更新]  [平均面白度] 3.35  [投票数] 20  [コメント数] 1
名刺に緯度経度を! このプランはなかなか魅力的かつ簡便だったでしょ。しかし、このへんでマイナス情報も伝えておかないとならないでしょう。緯度経度は現在、ちょっとした混乱期にあるのです。

いままで我が国では「日本測地系」という基準で緯度経度を表していました。測地系とは、緯度経度の基準をどのように考えるかということだという理解でいいと思います。測地系はこの日本測地系の他にもいろいろあります。

ここでもグローバルスタンダードちゅうわけでもないでしょうが、平成14年に法律が変わり、以降、世界測地系というのを使うことになりました。国土地理院などで発行している地図は、今後、この世界測地系で緯度経度を表現します。

前回、前々回に挙げたWeb上の地図サービスでは日本測地系を使っています。

同じポイントを表示するのに、日本測地系と世界測地系の緯度経度は若干異なります。

何度も例に出しているにN35°41' 49.33" E139°38' 21.26"(日本測地系)を世界測地系で表現するとN35°42' 00.96" E139°38' 09.66"ということになります。

日本測地系の緯度経度を世界測地系のそれと見なして読んでしまうと、東京付近では緯度で360m、経度で300mの誤差が出るということです。

名刺などに印刷する場合、どちらを採るのか。迷うところです。

考えうる対策としては
N35°41' 49.33" E139°38' 21.26" (Tokyo Datum)
あるいは
N35°42' 00.96" E139°38' 09.66" (JGD)
N35°42' 00.96" E139°38' 09.66" (WGS-84)
と記載する方法があります。

Tokyo DatumやJGD(正式にはJapanese Geodetic Datum2000)、あるいはWGS-84は測地系を表現する略号です。国際的に通用します。

したがって、こうした注記が付いていれば、緯度経度のことがある程度わかっている人に対しては、十分、コミュニケーションがとれます。

しかし、世の中にはそのような人ばかりではありません。

緯度経度を与えられて、実際の地図にプロットする場合、現実には今まで述べてきたように、Web上の地図サービスを使うのがもっともシキイの低い方法です。Webの地図サービスを使う前に測地系間の換算をしろ、というのは、少々無理な主張です。

したがって、ぼくは(少なくとも当面は)日本測地系で行こうと思っています。名刺にはN35°41' 49.33" E139°38' 21.26" (Tokyo Datum)と表記するわけです。
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いただいたコメント

nora さんによるコメント
 個人情報流出の話題が世間をにぎわしているからなのか、一瞬、悪用されはしないかと疑問を持ちましたが、もともと、名刺なんて個人情報のかたまりですものね。名刺には、住所が書かれているのが普通ですから、当然、緯度、経度情報があったほうが便利この上ないでしょう。

 ただ、普段から地図やGPSに親しんでいる人は別ですが、中には(NHKラジオの気象情報を思い浮かべたりして)こういった表記の仕方に拒絶反応を示す人もいるのではないか、心配です。

 最近は、電話番号でも検索できる場合もありますが、あまりヒットしないのが難点です。

 緯度経度を入力する代わりに、最小6桁から最大10桁ぐらいの数字を入力するだけで位置情報を表してくれるマップコードもありますが、普及の仕方に(不満)問題があり、一般的ではありません。

 これだけGPS器機が普及し、パソコン地図が進化している時です。何らかの位置情報が名刺やその他、たとえば、配達伝票などに必ず記載されているのが当たり前の時代になってほしいものです。

 やはり、今のところは「日本測地系の緯度、経度」を記入するしかないようにおもいました。[2004.04.28  #42]

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