6 読書スタンド雑感
  [初出] 2005.05.07  [最終更新]  [平均面白度] 4.68  [投票数] 22  [コメント数] 0
ネットショップを始めることにしました」に書いたように、Yomuparaという名のネットショップを始めた。同一人物(といっても、あっちは法人、こっちは個人だが)がやっている以上、どこか関係があるのはしょうがないけど、なるべくあっちとこっちは無関係でやっていきたい。

と、思うんだけど、新規立ち上げ時の常として、四六時中読書グッズのことばかり考えている関係から、どうしても話題はそっちの方向に傾く。なるべく宣伝臭をださずにやっていきたいと思うんだけど、センデンめいてしまったら、ごめん。

Yomuparaでは読書スタンドという製品を扱っている。ベッドで仰向けに本を読む際に、本を中空で支えてくれ、かつ、ページ面に明かりをあててくれるというものだ。

ぼくがこの店を始めようと思った動機のひとつは、実のところ、この製品に巡り会ったからでもある。

これ、思いっきりイイ(なんじゃ、宣伝やんか)のだ。

まず、マイナス要素から書き始めると、見てくれが決定的に悪い。なんだか医療機器のようであり、大げさでもある。寝室には置きたくないと思わせる外見と見る人も少なくないだろう。確かにその通り。スマートとはお世辞にも言えそうにない。

次に高価であるというのもマイナスだ。ウチでは2種類扱っているが、どちらも1万5千なんぼする。たかがベッドで本を読むのに1まん5せんえん。こりゃちょっと躊躇せざるを得ない価格だと思う。ちょっと高すぎる。

ぼく自身、この商品の存在は昔から知ってはいたが、手をださなかった。メーカーが高年齢層にしぼったように見えるマーケティングをしていたことも影響があったのかもしれない。それが、ベッドで本を読むことについての原稿をいくつか書いているうちに、どうしてもこりゃ経験しとかないと、仁義としてマズかろうというくらいのノリで購入した。

使ってみて、正直、驚いた。それはまるっきり新規な体験だった。

ぼくの「ベッドで本を読む」歴は永い。たとえ数ページしか読めないにしても、夜な夜な寝床で本を広げている。いわば斯界のオーソリチーと自称してもよろしかろう。そのぼくをして、今まではなんだったんだ、と言わしめるほどの経験だった。

夜の砂浜で寝っころがって星空を見上げたことがあるだろうか。宇宙の動きに吸い込まれるように見入ったはずだ。長い時間、見続けていたのではないだろうか。天文趣味があるならともかく、たとえば椅子に腰掛けてでは、そうは長い時間、星空を見ることはできない。疲れるからだ。椅子に座ってだと、首を曲げて見上げなければならない。この姿勢を続けるには努力がいる。砂浜に仰向けに寝転んでの姿勢だと、なにぶん、体勢が楽なもんで、そうも長く見続けていることができるのだろう。

読書スタンドを使うと、いわば砂浜星見と同じような感覚で本を読むことができる。ベッドの上にひらべったく横になっているという、もっともオーソドックスな休息姿勢のままで本を読み続けられる。ページを繰るときだけ、手を出せばいい。それ以外の時はミイラのように長くなっているか、もしくは頭の後ろで両手を組んでいればいい。

読書スタンドの各部はネジでかしめるようになっているのだが、しめてはいても、それはそれ、ネジのこととて、多少は動く。少し押してやることで微妙に角度や距離、高さを変えてやることができる。

ページを繰るのには多少のコツが必要だが、それも数日で慣れる。さすがこの道30年の専業メーカーの製品だけあって、細部までよくよく考えられている。かなり大きな重い本(メーカーは1kgまでと言っている)までしっかりと支えることができる。

照明もいい。ベッドで本を読む場合、どんな姿勢をとっても、通常の電気スタンドではページ面に直接まともに明かりをあてることがむつかしい。たとえばうつぶせ読みの場合であっても、通常は明かり、本、頭という並びになるだろうが、ページ面は頭側に若干傾斜する方が読みやすいのでそうすると、光が直角にあたらなくなる。横向きや仰向けでの場合はともかく、うつぶせ読みの時の明かりが暗いなんてことは、いままで気にしてはいなかったのだが、読書スタンドを使うと、今までの暗さがわかる。

読書スタンドでは60Wの電球(あるいは同型の電球型蛍光灯)を使っているだけだが、頭の後方からまともにページ面に照射するため、そこがきわめて明るくなる。目の疲れもうんと違ってくる。

読書に飽いて、さて寝ようという時には、アームを押して半回転させる。枕元にひっこませることで、ベッドからいきなり起き上がっても邪魔になることがない。

読書スタンドのホントの欠点は、あまりにも快適すぎるため、ついつい夜更かしをしてしまうことである。

Yomuparaで扱っている読書スタンドは2タイプある。ベッド専用型とベッド・布団兼用型だ。条件(は後に書く)さえ許せば、兼用型を選ぶ方が賢明である。なぜなら兼用型の方が、後から開発されただけあって、細部にさまざまな改良が加えられているからだ。値段もほんの少し安いしね。

添付されている電球が電球型蛍光灯に変更されたのもよい。発熱量がうんと少ないので、特に夏場は快適だろう。もっとも、ベッド専用型であっても電球型蛍光灯は使えるので、最初の電球が切れたあとは、蛍光灯をつければ同じことではある。

兼用型は脚を布団あるいはベッドマットで踏みつけることで固定する。ベッドで使う場合は、マットの下に入れ込んでしまうわけだ。脚はコの字型になっている。だから通常使用の状態では問題ないが、アームをコの字上空から外した位置(たとえば横90度)にしようとすると、この脚の形状だけでは本の重さをささえきれない。なにしろアームがのびているから、テコの原理で大きな力がかかるのだ。

しかし、ベッドのマットは重い。マットで押さえつけているため、アームをどの位置にまわしても、安定が崩れることはない。だからベッドで使う場合でも、板の上にマットが置いてあるタイプのベッドの場合は、兼用型が使えるのだ。

リクライニングベッドや、ベッド本体が板バネのようになっているベッド、あるいは「宮付き」ベッド(枕元に小物を入れる棚がついているの)やベッドにマットが固定されているタイプ(折りたたみ式とか)の場合はベッド専用型しか使えないが、そうじゃなければ兼用型の方が多少いい。

また、縁台の上にマットが乗っているだけのようなタイプの場合、つまりヘッドボードが存在しないベッドの場合でも、兼用型は落下の危険があるかもしれない。

そういう時は専用型になる。専用型の場合は、いくつかの部品がついていて、それらを使ってベッドそのものに本体を固定できるようになっている。ベッド自体の重さで押さえつけようという発想だ。そのため、最初の設置は面倒だが、あとはしっかりしたもので、安心して使える。改良点も同時に使い比べてみないとわからない程度である。

あ、いまひとつ読書スタンドの欠点を思いついた。これは「勉強型の読書」にはふさわしくない。傍線を引いたり書き込みをしたり抜き書きを行おうという場合は、少々不便であるかもしれない。でも、そんな状況なら、なんもベッドの中でやるなよ、という話である。

以上というような内容をYomuparaの方に書こうと思っていたのだが、これがなかなか書きづらい。こっちだったらすらすら書けちゃうのだが、あっちだとなかなか書けない。不思議なもんですな。

《→このページの先頭へ》

この記事は面白かったですか?

お読みになっての印象を5段階評価のボタンを選び「投票」ボタンをクリックしてください。

つまらなかった           おもしろかった  

 

≪この記事に対していただいた「投票」22件、「平均面白度」4.68≫

いただいたコメント

現在この記事に関するコメントはありません
  #

コメントを書く

  
メールアドレスはWeb上では公開されません