7 驚愕の蜂球
  [初出] 2003.09.18  [最終更新]  [平均面白度] 4.87  [投票数] 53  [コメント数] 0
夜中にベッドで本を読んでいて、思わず声を上げた。
セイヨウミツバチは大敵のスズメバチに襲われたとき、毒針でたち向かうがあえなく全滅の憂き目にあう。しかし、ニホンミツバチは集団防衛の手段を進化させた。三〇〇〜五〇〇匹の働き蜂が「蜂球」をつくってスズメバチを封じ込め、飛翔筋の発熱で内部の温度を摂氏四七度に上げて熱殺する。この温度までならニホンミツバチは辛うじて耐えられる。昆虫が発熱を防衛に使うのは珍しく、とても本能的な行動とは思えない。「虫たちの生き残り戦略」(安富和男 中公新書)
この本は数年前に一度読んでいて、今回はその再読であるのだが、この部分(今回はこんなにカンドーしたのに)まったく記憶になかった。なんとも情けない記憶力だ。

しかし、おどろきましたな。「飛翔筋の発熱」というくだりから考えるに、おそらく蜂球を構成する無数の蜂は羽を激しく動かしているのだろう。そうじゃなかったら発熱しないから。玉になって、なおかつ全員が羽を動かすのは、あまりに不自然な動作だ。だってお互い邪魔でしょう。どういう進化の過程でこのような行動が成立したんだろうねえ。

なにより、ハチ達の律義な行動と勝利に思わず感涙を催すではありませんか。

あまりに驚き、かつ感動したものだから、翌日、友人から電話があった際に、この話を伝えた。彼もまた面白がっていたものの、その話はすでに知っている。テレビでも見たし、雑誌かなんかで写真付きの記事を読んだ記憶もある、という。別に昆虫フリークでもなんでもない男なのだが。

うーむ。

その午後にもう一人別の友人から電話があったから、そこでも同じ話。すると再び同様の反応。

これは何と言うことだ。なんか悔しいなあ。こんな面白い話を、世間でぼくだけがいままでずっと知らずにのうのうと生きてきたか、と思うと。
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